
2013年09月17日
数学の演奏会


「数学の演奏会」に参加させていただいた。
独立数学者の森田真生さんの講演会なのだが
「音楽を聴くように数学を楽しむ」というのだ。
もう3回目の参加で、すっかり森田ファンになってしまっている。
気になるキーワードが脳に引っかかる。
圏論・ひも理論・哲学者サッカー・4次元トッポロジー・岡きよし・ビックバンの前
脳みそが喜んで泡だってしまいそうだ。
難しく思えることも森田さんの口から飛び出すととても楽しいアイデアを聞いているようだ。
解りやすく楽しい例をだして流れるように話す。
高校生の時に超ひも理論に出会い感動して興奮して友達にはなしても理解されなかった話などはとても自分に重なる。
ワタシも始めて超ひも理論に出会ったときに感動しすぎて喋りまくったけれども、引かれただけだった(笑)
今回特に面白かったのは日本語と数字の話。
日本語というのは数字ととても相性が良いそうだ。
数字の音と意味を重ねて言葉を作り語呂合わせと言う形で楽しむ文化がある。
何かの数字の羅列をおぼえるときにも使うが、詩などにも使われる。
古くは万葉集にもみられる。
掛け算九九や円周率をおぼえてると言うのは世界でも珍しいことだそうだ。
3.14159265358979...
コレを
産医師異国に向かう産後薬なく産婦みやしろに虫散々...
コレをただの純粋な数字の羅列で記憶すると言うのは難しい。
日本人ってすばらしいと思う。
いやコレを純粋な数字の羅列で記憶する欧米人の方が遥かにすばらしいのかも。
数学の歴史は世界と日本は異なる。
計測や建築のために発展してきた数学。
それに対して数の計算を楽しんできた日本。
和算から洋算へ変換してきたけれども和算の頃の日本人はもっともっと数学を楽しんでいたのだ。
そこには情緒や風景が数字と一緒にあったのだろう。
今回のテーマは「岡きよし」だったのだと思う。
世界的数学者、岡きよし。
「本当の数学は、頭でするのではなく「情緒」こそがその中心にある」
と言っている。
森田さんは「思考は脳みそだけではなく体全体でするもの」と語っていた。
アイデアは頭の中で生まれてそれを裏付けるために更に思考する。
すると頭の中だけでは収まらずに広い情緒の宇宙へ広がっていくのだそうだ。
そんな話を聴きながら自分の作品のことを考えてみる。
作品は形があり有限。
アイデアは小さい頭の中でうんうんと考えているようだけれど
それを情緒の宇宙に放ってみる。
そうしたら見る人の情緒の宇宙につながっていける方法のなのかもしれない。
(写真の本をもって森田さんにサインを頂いてしまった。
写真の本のジャンプしている男性は岡きよし)
Posted by mogu♪ at 16:25│Comments(0)